看護師として働いている皆さんは、
どのくらいの有給休暇を取得されていますか?
・他の施設の看護師の人ってどのくらい有給休暇てれているの?
・有給休暇が取りやすい部署ってあるの?
こんな疑問が出てくると思います。
与えられている有給休暇を全て消化している人もいれば、
全く消化していない人もいるのではないでしょうか?
キャンタマの勤めている施設の現状等も含めて、
看護師の有給休暇の闇について考えてみたいと思います。
・有給休暇の取得基準
・看護師における有給休暇の取得平均
・有給休暇が取得しやすい部署
有給休暇の取得基準
有給休暇の取得条件は、
・半年以上の継続勤務
・勤務日の8割以上を出勤
この二項目になります。
細かな条件等はありますが、
継続勤務年数に合わせて下記の日数が付与されます。
継続勤務年数が6.5年以上の方は、年間に20日が付与されます。
12ヶ月にならすと、毎月約2日を申請する事ができます。
公休が毎月8日あるとすれば、合計で10日間になります。
これに、祝日や夏休み等を考慮すると、月に11日くらいは休みが取れるのではないでしょうか。
そうなると、身体的には現状より楽になりますよね。
でも、有給休暇を全て取得している看護師なんて、
いないのではないでしょうか?
ただでさえ、人手不足なんですから、、、。
また、注意しなければいけないのは、
有給休暇は取得しないと2年で消失
するという事です。
2年で消失するという事は、
使わないと、付与はされるけど消失していくので、
ため込んで、ドカンと使う事はできないんですよね、、、。
看護師における有給休暇の取得平均
看護師の有給休暇取得平均:平均8.5日
医療業界には、様々な職種の方がいると思います。
医師や看護師、薬剤師や放射線技師、理学療法士や臨床検査技師などなど。
臨床で圧倒的に有給が取得できていない職業は、
キャンタマの勤務先では、医師や看護師です。
他の職種は、有給取得率はほぼ100%ではないでしょうか。
では、看護師における有給休暇の取得平均は、
日本看護協会の2017年の調べでは、
平均8.5日
と言われています。
皆さんは、この日数より多いですか?少ないですか?
キャンタマの場合
では、実際にキャンタマの昨年度の有給取得率はどの程度か、
2019年度は10日間
でした。
全国の看護師の皆さんよりは、多い結果となりました。
でも実際に、
「有給を下さい」
と所属長に申請して取得した日はありません。
休み希望を入れたところに、所属長の判断で有給休暇を入れ込んでいます。
全国の方々よりは、まだ恵まれているのだと感じました。
しかし、毎年有給休暇は余っていくので、
2年を経過すれば、次々に消失していきます。
労働者としては、何とか有給休暇を使いたいですよね。
ですが、実際は「暗黙の了解」というものが邪魔をしますよね、、、。
暗黙の了解
有給休暇を取得する際の制約といわれる
「暗黙の了解」
ってありますよね。
・シフトが組めなくなる
・看護体制が取れなくなる
・患者さんの安全が担保できなくなる
・周囲の視線などなど
こんな事が頭をよぎって、皆さん有給休暇申請をしていないのではないでしょうか?
キャンタマもその一人です。
でも、労働者の一人として、何とか折り合いをつけて、
有給休暇を取得していきたいですよね。
ですが、特に周囲からの視線って気になりますよね、、、。
これに対処するには、
誰かが休みなら、他のスタッフでサポートするなど、
働きやすい職場環境を作るかが大切ですよね。
忙しくなればなるほど、他人への配慮が欠如し、
次第に表情も険しくなります。
「辛い時こそ、笑顔を忘れない」
これがなかなか難しいですが、キャンタマの部署では、
「Fish!の哲学」を用いて、働きやすい職場環境を目指して、
皆で頑張っています。
有給休暇が取得しやすい部署
第1位:OPE室
第2位:集中治療室
これは、キャンタマの働いている施設での話になりますが、
堂々の第1位は、OPE室です。
ほぼ年間で20日の有給休暇を消化しています。
なぜOPE室はこんなに有給消化をできるんでしょうか?
キャンタマ自身はOPE室で働いた事がないので、
なぜかはわからないです。知っている方は教えて下さい。
第2位は、集中治療室ですね。
集中治療室は年間で、10〜12日程度取得してます。
なぜ集中治療室が有給休暇の取得が多いのかは、人員配置が、一般病棟よりも多い点があります。
看護体制は2:1なので、それだけ多くの看護師が配置されているので
年休は取得しやすくなっています。
また、集中治療室は患者の入室に波があって、
満床でも患者を押し出して、患者を入室する日もあれば、
患者の入室が0人や、入室患者が少ない際は、
急変対応できる人数を残して、余っている人員は、有給休暇を消化しています。
この2部署が比較的に有給休暇を取得しやすい部署になります。
これ以外の一般病棟は、どの部署も有給休暇は取得しにくいイメージです。
取得できて、年間5〜8日程度だと思います。
看護師の嘆き
看護師の皆さん、臨床で働いていて上司はよく言っていませんか?
「看護体制の7:1は取れているから、人員は足りているのよ」
とか、、、。
確かに、人員的には看護体制は取れているのかもしれません。
でも
その人員の中に、管理者である所属長や副所属長、学生指導者、委員会等で病棟を抜ける人員の数は含めていないですよね、、、。
と思ってしまいます。
管理者が、清拭やバイタルチェック、検査だしなどやりますか?
きっとやってくれる管理者はいないですよね。そもそも管理者なんですから。
実際には、患者の看護を行わない看護師で看護体制を水増ししていると、
しわ寄せは、臨床で必死に働いている看護師にくるわけです。
とてもじゃないですが、それでは十分な看護を提供できないですし、
忙しさから、病棟内の空気や人間関係が悪化して、
ますます有給休暇なんて申請できる状態ではなくなります。
よくテレビなどで、コロナによる医療崩壊はないと言われていますが、
臨床側からすれば、すでに何年も前から医療崩壊は起こっている様に思います。
少なくとも、看護師業界は限界の様な気がします。
そもそもの看護体制の見直しや、潜在看護師が働きやすい環境など、
既に国や看護協会も職場環境を改善しようとしていますが、
早くしないと臨床の看護師は限界を迎えてします。
(既に限界かも、、、。)
助けてください、、、。
看護師の実際の勤務が気になる方は、
下記の関連記事をご参照下さい。
まとめ
有給休暇取得率が上昇しないのは、
様々な闇が絡み合い、取得できない状況が続いていると思います。
そもそもの看護体制の問題や働き方改革などは国や看護協会にお任せし、
臨床で働いている看護師として何ができるかを考える事が必要でしょうか?
忙しい日々で、身体的にも精神的にも限界ですが、
皆で助け合い、楽しくて働きやすい職場環境を作っていく必要があります。
キャンタマの部署では、「Fish!」の哲学を導入して職場環境の改善ができないか
模索しております。
次回は、この「Fish!」の哲学について少し触れていこうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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